歯科経営 News Letter【4号】

歯科ワンポイント

「合理化よりも大切なこと」

チーフコンサルタント・中小企業診断士 村上貴洋

皆様はコンサルタントにどのようなイメージをお持ちでしょうか?おそらくネガティブなイメージを持たれている方が多数派ではないでしょうか。実際に私もはじめてのお客様とお会いした際には警戒されているだろうなと感じることがあります。理由は様々でしょうが、話を聞いていると「コンサルタント=正論で今までのやり方を否定して、とにかく合理化を追求する人」と捉えられがちなのかと思います。

確かにコンサルタントは合理化の視点から物事を見ます。ですがそれは院長がどのような歯科医院を実現したいかという想いを踏まえた上での話です。 仮に合理化だけを推進したとしましょう。出来上がるのは特徴の少ない歯科医院です。でもそれは院長が作りたい医院ではないはずです。

例えば有名なスターバックスのケース。彼らは家でも職場でもなく、くつろげる場所「サードプレイス」という新たな価値提案により世界に展開しました。カフェ経営のセオリーである客回転率をあえて犠牲にした内装や世界観で特徴づくりに成功しています。顧客への価値は一見すると非合理的なところを源泉とすることが多いのです。そしてその非合理をカバーするためにこそ他の要素での合理化を推進するのです。

院長が多少の非合理を織り込んででも患者さんに提供したい価値は何でしょうか? 強く定義できるほど経営資源の「選択と集中」が可能になり、打ち手も自ずと定まってきます。私どもがお目にかかるときには必ず院長の想いを受け止めますので構え過ぎずに宜しくお願い致します。

歯科医院経営 労務のお話

外部研修の参加ルール

コンサルティング事業部チーフコンサルタント 岩田 義明

スタッフから、「こんなセミナーがあるので、参加したいんですけど」と相談された場合、院長はどう対応されるでしょうか?セミナーに参加したいという前向きな姿勢は嬉しいですよね。ただ、クリニックとしては、どこまで支援すればよいのでしょうか?その内容がクリニックにとって今必要な内容でなかった場合はどうしたらよいでしょうか?休日に実施される場合は、その時間分の給与を支払うべきなのでしょうか?それとも支払う必要はないのでしょうか?セミナーに積極的に参加するスタッフと参加しないスタッフにより差が出てきた場合、どう考えたらよいでしょうか?

院長がスタッフに参加を命じたセミナーや研修は、「業務」となりますので、全額クリニックが費用を負担し、 給与も発生します。これは分かりやすいですよね。それでは、スタッフから参加したいと言ってきた場合はどうでしょうか。自主的に参加する研修の費用については、本来負担する必要がありません。ただ、スキルアップしたいという意欲を支援したい気もしますよね。その場合、あらかじめ研修奨学金制度など規定を作っておき、院長が研修参加を積極的に支援するつもりがあることを伝えます。その上で、研修奨学金利用申請書を記入してもらい、内容によって認められれば一部もしくは全部費用負担にするようにします。自主的な研修参加ですので、給与は支払う必要はありません。その代わりに、研修に参加する姿勢を評価することを伝えます。

歯科衛生士コラム

「患者さんの選り好み」

フリーランス歯科衛生士 佐藤厚子

患者さんによって明らかに先生の対応が違うと感じたことがあります。クリニックにとってVIPとなる患者さんがいるのは分かりますが、あまりにも違うと患者さんが可哀そうになります。先生は、自分の診療方針に合った患者さんにはニコニコと愛想よく対応し、 意見や質問が多い患者さんには横柄な態度になるように思います。気持ちは分かるのですが、意見や質問が多い人は、ご自分の歯に関心が強い人に多く見られると思います。ですから、そういった患者さんを納得させてこそ、医療人として素晴らしいと私は感じています。中にはクレーマーのような人もいますが、それはスタッフの皆さんも先生と同様に感じていると思います。「他に行ってみて下さい。」と言っても、スタッフは納得です。スタッフは尊敬できる先生についていきたいと思っていると思います。スタッフは頼れる先生でいて欲しいのです。

若手挑戦企画

新宿レポート「世界のナニコレ税金!?」

コンサルティング事業部 鈴木 初弥

年に一回の一大イベント、梅酒の仕込みも終えてご満悦な鈴木こと「すず」でございます。以前、酒税に関して書き、皆様からご好評をいただきました。今回も税金について書いていきたいと思います。税金と言えば消費税、自動車税などが浮かんでくるかと思います。しかし、世界には私達に馴染みのない税金が数多く存在するのです!そこで世界のユニークな税金を紹介させていただきます。

1ポテトチップス税

ハンガリーで国民の肥満対策として導入されました。ポテトチップスだけではなく糖分の高いお菓子、 飲料にも5%~20%課税されます。15時のおやつを楽しみにしている私にとっては死活問題と成り得る税金ですね、、、

2光るおもちゃ税

アメリカで銃犯罪や凶悪犯罪を抑止するために導入されました。 人を驚かすといった目的で作られたおもちゃが対象となり、 おもちゃの銃や花火などに課せられます。

3独身税

ブルガリアで少子化問題対策として導入されました。今は廃止となっている税金です。独身の人には収入の5%~10%が課せられます。26歳独身鈴木、断固反対の税金ですね。

このように世界には面白い税金がございますが、日本ではどうでしょうか?実はあるのです!東京都豊島区にだけ課せられる狭小住戸集合住宅税、通称「ワンルームマンション税」。課税対象者は建築等を行う建築主で、1住戸の専用面積が30平方メートル未満につき50万円の税金がかかります。同じ国でも豊島区と区限定で課せられるという点でユニークだなと思い紹介させていただきました。

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チーフコンサルタント
岩田 義明

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中小企業診断士
村上貴洋

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